「現代散楽」津山公演

皆様、ご無沙汰しております。
ブログの更新、しばらく間が空いてしまい申し訳ありません。
何度も書きかけてはいたのですが、文章を書くのもなかなか時間とエネルギーを使うものでして、加えてコロナ禍では、批判的なものや、暗い文章ばかりになってしまい、自分が発信したいものとは違う気がして更新が出来ずにおりました。
無理のない範囲でユルユルと続けていければと思っております!

さて、先日は私の地元でもある津山で「現代散楽」の公演を無事に終えました。
緊急事態宣言や蔓延防止も解除になったとはいえ、まだまだコロナの影響に翻弄される中、津山文化センター大ホールでの公演を実現してくださった主催の津山朝日新聞社さんをはじめ、支えてくださった多くのスタッフの皆様には、ただただ感謝しかありません。
そんな中、たくさんのお客様にも会場に足を運んでいただき、わざわざ県外からも津山に来てくださり、とても嬉しく思っております。
今回は面会も叶わず、感染対策で窮屈な思いもさせてしまったかもしれませんが、現代散楽メンバーの皆さん、ゲストの里アンナさん、リーダーでもあり演出の太田さんのお力添えを頂きながら、楽しい舞台をお届けできたのではないかと思っております。

さて、「現代散楽」、、、何をするのか、どんな音楽なのか、そもそも面白いのか、、、。
本当に一言で説明するのが難しいグループですが、一度見て下さった方は、なるほどなるほど!っと理解し、独特な世界観に、気がつけば虜になっていただけたのではないでしょうか。
かくいう私も、最近は説明することを完全に諦めモードです。
どんなことするの?と聞かれて一生懸命説明しても、相手の顔を見ると伝わってないというのは明らか。
しかも私も含め、おじさん6人なので、当然SNS映えもしません。
それでも、実際の舞台は華やかで、賑やかで、とても面白い!
きっとおじさん達も輝いているはず!映えているはず!
そんな「現代散楽」を皆さんに知っていただべく、自身のブログという、独断と勝手な表現が許される場所で、今一度分かりやすく説明してみることにしました。


むか〜しむかし、散楽という芸能が大陸から日本に伝わってきました。
奈良時代にはとても盛んに行われていたようですが、時代とともになくなってしまい、儚くも幻の芸能となってしまいます。
芸能や文化が失われていくというのは今も昔も変わらず悲しい定めではありますが、なんと東大寺にある正倉院に当時の散楽の様子を描いた絵が残っていたのです。
その絵の中には、刀を投げたり綱渡りをする者、笛や太鼓、弦楽器などを演奏する者、変装やモノマネをする者など、ありとあらゆる芸事をする者たちが活き活きと描かれていて、奈良の大仏様が完成した際にも盛大に散楽が奉納されたという記録が残っているほどです。

その後1200年の時を経て(かなりアバウト)、時は令和元年!
人々の関心は芸事ではなく、インターネットや宇宙を旅しようかとする時代。
なんと東大寺で演奏させていただけるという大変貴重なお話をいただき、「せっかく東大寺でやらせていただけるのなら、その絵を手がかりに散楽を現代に復活させよう」と、リーダーの太田豊氏が、稲妻に打たれたかの如く閃いたのでありました (私の勝手な想像です)。
そこで集められたのが、このメンバー。
雅楽、ヴァイオリン、サックス、サズ、語り、ジャグリング、和太鼓。
一見、全くまとまりのない編成に思われるかもしれませんが、集まればそれはまさに散楽図そのもの。
デタラメではなく必然として集まったメンバーだったのです。
1200年の時を経て、現代に蘇った散楽。
東大寺での演奏を皮切りに、東京、金沢そして津山へと、彼らの旅路は続いているのです。

ちゃんちゃん♪ end…


と、まあこんな感じですが、平たく言うと、目で見て、耳で聞いて、大人から子供まで楽しめ、見終わる頃には少し博学になった気がする舞台です。
何より、メンバーが自由でやりたい放題して楽しんでます。
そんな現代散楽、12月は東京であり、来年の予定もチラホラ入っておりますので、近くで演奏させていただく機会がありましたら、皆様是非お越しください。

masayuki sakamoto